インタークラブ6月例会 報告①
- interclubsendai
- 2015年7月5日
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平成27年6月26日(金)、東北学院大学サテライトにて、インタークラブ6月例会が開催されました。
今回は学院大学工学部電気情報工学科岩本正敏准教授をお招きし 「ドローンの現状と、AI農業を含む今後の可能性について」という演題で講演していただきました。
まずはドローンについて、学術的には「マルチコプター」と呼ばれることが多いそうなのですが、実物をお持ちいただき簡単な実演と説明をしていただきました。そして、その制御についてや必要な技術、今後期待されることについて岩本先生の実際の実験映像とともにご紹介いただきました。
後半では、先生が現在メインに研究なさっている、AI農業『Artifical Intelligence(人工知能)ではなく、Agri Informatics(農業情報科学)』についてのお話をされました。
『AI農業とは、今後急速に失われていく可能性のある篤農家の「匠の技」(暗黙知)を、IT技術を用いて「形式知」化し、他の農業者や新規参入者等に継承していく新しい農業(農林水産省)』という事で、先生はまず、ご自分はあくまでもSEでありその立場から、農業に対してITを活用した圃場管理のシステム構築を行っていると、ご自分の活動を説明いただきました。
また、震災後の農業環境の変化にも触れ、それらと上記のシステムがどうマッチングするのか、そして農業の就業人口の平均年齢が65歳を超えてきていて、同様に日本の平均気温も上昇を続けている今、農業を産業として、農村をコミュニティとして捉え、伝統、文化は継承しながらも変化を予測していくためにITの活用が重要だとおっしゃっていました。
最後にICTについて、「農業革命」「産業革命」の後、現在は「情報革命」の時代であり、今後は「環境革命」へと移行していく上で、『産業革命の集大成としてのICT利用』と『環境革命の準備としてのICT利用』という、ICTの2つの役割を述べられ、ドラッカーの言葉「データ化できないものについての配慮を忘れたデータ化は、組織を間違った方向へ導く。」を引用し答えは単純ではないとしながらも、同様にスティーブ・ジョブズの言葉「デザインとは単なる視覚や感覚のことではない。デザインとはどうやって動くかだ。」を引用して、SEとしてのご自分の立場、方向性を示唆され、「AIで使えそうな技術は異なった分野に埋もれている」「これまでの考え方、価値観から離れる」「再設計、再構築することで技術を活用できる」「使い慣れることで新しい価値観が生まれる」と、まとめられました。




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